関西の雪山・4月の扇ノ山スキー 上山高原からウロコ板で


扇ノ山は兵庫県と鳥取県の県境にある標高1,309mの山です。関西百名山や日本三百名山にも選ばれています。大阪からは公共交通機関によるアプローチが難しく、なかなか馴染みがない山ですが、なだらかな山容から積雪期は山スキーのツアールートとして人気があります。今回、車でアプローチして、ウロコ板でぽくぽく歩いたり、滑ったり山スキーをし、下山後は夢千代日記の「湯村温泉」で日帰り湯を楽しみましたのでご報告します。

小ヅッコの尾根を右に見ながら緩やかに下る
小ヅッコの尾根を右に見ながら緩やかに下る

■扇ノ山スキー 海山からピストン 2025/4/8
シワガラの滝駐車場(7:10/8:30)上山高原(8:45/9:40)小ヅッコ避難小屋(9:50/11:10)扇ノ山(11:40/13:00)上山高原(13:00/13:50)駐車場

1.シワガラの滝駐車場から上山高原までは除雪済み

大阪からは中国道、舞鶴道、北近畿自動車道、国道9号線を経由して兵庫県新温泉町の海山へ。シワガラの滝の駐車場というところを目指しました。集落から狭い道を登り、わりとすぐにシワガラの滝駐車場に到着しました。ここで車両通行止めの看板がありました。この日は平日ということもあり、ほかに誰もいません。黙々と準備し、シートラで登りだします。

シオガラの滝駐車場
シワガラの滝駐車場

道路の両脇に多いところで1mほどの雪が積もっていました。道路歩きは退屈なので、670mピーク東から登山道に入って上山高原を目指しました。

林道から夏道へ
林道から夏道へ

やがて林道と合わさる手前で広々としたところに出ました。ここでスキーをはきました。なだらかな傾斜が続き「これは帰りの滑りが楽しみだなあ」と思っていましたが…

広々としたところに出た
広々としたところに出た

しばらく行くとなだらかな地形なのにデブリのように雪の塊がごろごろしています。なんだろうと目を凝らしてよくみると、除雪したあとでした。やがて雪はつながらなくなり、そうとわかれば無理をせず、おとなしくスキー板を担いで車道を歩きました。

除雪はほぼ終わっている
ヘアピンカーブが続く道 除雪はほぼ終わっている

黒い塊が前方に見えたら石碑に到着。

石碑が出ると上山高原はもうすぐ
石碑が出ると上山高原はもうすぐ

さらに進むと除雪車が停まっていて、雪の壁の向こうに避難小屋が見えました。上山高原に到着です。

上山高原 小屋が見える
除雪終了点の上山高原 森の中に小屋が見える(わかりにくくてすみません)

2.ブナの森をウロコ板のスキーで逍遥する

上山高原からは林道に沿って1015mを北から西に反時計回りに回り込むように進むと、右手下にショウブ池を見下ろします。この日はまだ雪に覆われていて、ほとんど水辺は見えませんでした。

ショウブ池はまだ雪に埋もれている
ショウブ池はまだほとんど雪に埋もれている

ショウブ池を見下ろすところからは、扇ノ山をはじめ大ヅッコ、小ヅッコの山並みが見えました。

右から小ヅッコ、大ヅッコ、扇ノ山
右から小ヅッコ、大ヅッコ、扇ノ山

1089mに登るには林道をはずれ、地形図の登山道を選びます。と言っても登山道は雪の下ですので、GPSを見ながら適当に見当をつけて登ります。まだ雪が緩んでいないからかウロコがあまり効きません。エッジを立てるようにしてジグザグをきっていきます。

小ヅッコ避難小屋への登り
小ヅッコ避難小屋への登り

まもなくで傾斜が緩み、小ヅッコ避難小屋です。中はきれいで、ここをベースにいろんなところを滑るのもいいかもしれません。

小ヅッコ避難小屋
小ヅッコ避難小屋 1階は雪で埋まっている
小ヅッコ避難小屋 中も綺麗
小ヅッコ避難小屋 中も綺麗 奥の扉の向こうにトイレがあった

この時間帯になると雪も緩んで、ウロコ板のスキーもきまるようになってきました。よかった〜。もちろんシールは持ってきているのですが、この時期はウロコ板で通せたらいいですよね。なんといっても登りと滑りがシームレスに途切れることなく続けることができて、とても自然な登山スタイルだと気に入っているのです。

小ヅッコへブナが立派
小ヅッコへブナが立派
小ヅッコへブナが立派2
ブナの木がきれいな間隔で並んでいる

小ヅッコへスキーで歩いていくと、右手(西側)が大きく開けています。気になりながらも先を急ぎますが、開けたところからスノーモービルの跡がこちらに続いています。この後もスノーモービル跡が扇ノ山まで続いているのでした(残念…)

スノーモービルの跡が興ざめ
スノーモービルの跡 どうしても残念な気持ちになってsまう

大ヅッコ(1273)からスノーホールにはまらないよう注意しながら鞍部に滑り込み、もうひと登りすると、避難小屋が見え、扇ノ山に到着しました。避難小屋はガラス戸でとても明るく、二階へ上がるとおしゃれなギャラリーかカフェのようでした。

扇ノ山頂上の避難小屋
扇ノ山頂上の避難小屋
扇ノ山頂上の避難小屋2
扇ノ山頂上の避難小屋 ガラスが大きくて明るい

避難小屋でお湯を沸かし、カップラーメンとコーヒーをいただきました。おいしい。あったまった。

頂上の避難小屋はギャラリーかカフェのよう
頂上の避難小屋はギャラリーかカフェのよう

氷ノ山がよく見えます。

氷ノ山だ
氷ノ山が見える 加藤文太郎はこの稜線を単独でつないのだ

3.ゆる斜面のブナの森と大雪原を滑走する!

さあ、下りです。

さあ滑走だ
大ヅッコに向かって、さあ滑走だ!

扇ノ山〜大ヅッコ〜小ヅッコは多少の上りはあるものの、ウロコ板なのでさほど苦にならず、下り斜面ではあまり急傾斜でもなく、林間も広くて、スキー苦手の私にはちょうどいい(笑)

気持ちの良い斜面が続く
気持ちの良い斜面が続く

小ヅッコからは西側の大雪原にルートを選びます。斜度はスキーが緩やかに滑る程度ですが、開放感あふれるところです。「イェーイ!」とはしゃいでしまいましたよ。

大根畑に出た
大根畑に出た 西の方面 スノーモービルの跡がいっぱい

この大雪原、実は大根畑とのこと。本当なのかな?無積雪期に来て、大根畑の様子も見てみたくなります。

小ヅッコの尾根を右に見ながら緩やかに下る
小ヅッコの尾根を右に見ながら緩やかに下る

往路で訪れた小ヅッコの避難小屋には向かわず、林道を目指します。尾根から早めに沢におりるようルートをとったのですが、ちょっと入り組んでいました。でもまだ沢は割れておらず無事に林道に到着。

雪原から林道へルートを探る
雪原から林道へルートを探る

林道からもスキーが滑り、あっという間に、朝つけたトレースの林道まで戻りました。

林道は緩やかだがスキーが滑る
林道は緩やかだがスキーが滑る

その後も上山高原からは雪面をできるだけ選んで滑り、雪が切れたところはかついで、811下からはずっとスキーを担いで駐車場へ。この頃から小雨となりましたが、なんとか14時前には駐車場に着くことができました。

海山に車を走らせていると、桜が咲き出していました。雪の景色から春めいた里に降りてくると「春山に来たなあ〜」と思う大好きな瞬間です。

海山に降りると桜が花をつけていた
海山に降りると桜が花をつけていた

4.湯村温泉で日帰り湯 お土産は冬限定の香住鶴

下山後は湯村温泉の日帰り湯「薬師湯」へ。JAFの割引がきいて大人700円→560円でした。

湯村温泉薬師湯
湯村温泉薬師湯

お土産は八鹿氷ノ山IC近くの「道の駅 ようか但馬蔵」で冬限定の香住鶴 しぼりたて 山廃 生酒(¥1,790税込)を購入して帰りました。フレッシュでフルーティーな旨口とのふれこみでしたが、割としっかりした味わいがあり、それはそれでおいしくいただきました。

冬限定しぼりたて山廃生酒 香住鶴

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