飯豊山 急登から稜線に上がれば天上の楽園が待っている(前編)

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 飯豊へ行くなら縦走したいとずっと思っていました。公共交通機関でなんとか行けないか考えましたが、夏季限定のアクセスバスはすでに終了。それでも「今行かなければいつ行けるかわからない」と自分自身を脅すようにして実行に移しました。2023年9月の山行です。

1.夜行バス、JR米坂線、タクシーで飯豊山荘へ

米沢に夜行バスで到着
米沢に夜行バスで到着

 夜行バスで米沢に着くとしっとりとした雨。
「え〜っ」
 山の上では覚悟していましたが、下界から雨とは予想していませんでした。JR米坂(よねさか)線で今泉駅まで。

JR米坂線に乗り換え
JR米坂線に乗り換え
JR米坂線は大雨以来寸断され、今泉代替バスに乗り換え
JR米坂線は2022年8月の大雨で橋梁が崩落、代替バスでの運行が続いている。今泉駅でバスに乗り換え

 そこから22年8月の大雨以来続いている代行バスに乗って7時36分小国駅に着きました。予約しておいたタクシーに乗り換え飯豊山荘へ。のんびり運転のタクシーで8時15分ごろ飯豊山荘に着きました。

飯豊山荘の登山口から登る。いきなりの急登だ
飯豊山荘の登山口から登る。梶川尾根はいきなりの急登だ

 さっそくゲートを越えて梶川尾根の登山道に向かいますが、いきなりの急登。吹き出す汗と高い湿度ですぐに全身がびっしょりと濡れてしまいます。途中からは雨も降りだして、雨具を着込みました。きっといい森なんでしょうけど、ずっと俯いて歩いていたのであまり記憶がありません。

ブナの森がきれい
ブナの森がきれいのだけど、雨がパラパラと…
アキノキリンソウ
アキノキリンソウ
湯沢峰 1021m
およそ600m登って湯沢峰(1021m)に到着

 この辺りからザックカバーをつけてみます。あんまり使ったことがなくチェックもせずに持ってきたのですが、コーティングしているところがボロボロと剥がれてしまいます。あんまり慣れないことをすると失敗しますね。

 五郎清水で水を汲んで、やっと梶川峰に着くとなだらかな尾根歩きとなりました。

2.風が強い稜線を梅花皮小屋まで

梶川峰(1,692m)は完璧ガスの中
梶川峰(1,692m)は完璧ガスの中
ウメバチソウ
ウメバチソウ

 しかし稜線に出てみると西から猛烈な風が吹いています。「きょうの雨は想定内、あすさえ晴れればいいのだ」とあすの好天を期待して足を進めました。

胎内岳付近 風が強い稜線を進む
胎内岳付近 風が強い稜線を進む

それにしても風が強い。この辺り花の写真を撮っていたのですが、ことごとくピンぼけ写真です。まあ、あの風では無理ですわ。

まだかまだかと思いながら歩いていると、ガスの中にボーっと小屋が見えます。よかった、門内小屋です。今日はここまでと考えていたのですが…

門内小屋
門内小屋はたくさんの人がいた

 門内(もんない)の避難小屋の扉を開けると多くの人が寛いでいました。当分動くつもりがないことをその瞬間理解しました。スペースを少し開けてもらって腰をかけ話していると
「梅花皮(かいらぎ)の水場はじゃばじゃば出ているよ」とのこと。
 もともとは門内小屋でテント泊のつもりでしたがまだ時間も早い。というわけできょうの宿泊地を梅花皮に変更。門内を14時前に出発しました。今考えると体良く追い出されたのかな?

マツムシソウ
マツムシソウ
北股岳の頂上
北股岳の頂上
梅花皮小屋
なんとか梅花皮小屋に着いた

 強風で時々体を持っていかれそうになりましたが、梅花皮に15時半ごろに到着。小屋内に入って管理人の方と話し出すと、もうテントを張る空気ではなく、そのまま小屋利用としました(2000円)。

梅花皮小屋の中 広くて快適だ〜
梅花皮小屋の中 広くて快適だ〜

 聞いた話通り水場は水がよく出ていてビールが冷やされていたので一本もらいました(800円)。晩御飯は尾西のドライカレーとアマノフーズのカレー。
 小屋の外は相変わらず風が強く吹いていますが、夜行バスで疲れていたのか18時ごろには寝てしまいました。

(後編に続く)


“飯豊山 急登から稜線に上がれば天上の楽園が待っている(前編)” への1件のコメント

  1. […]  飯豊連峰の縦走の旅の後編です(前編はこちら)。前回は飯豊山荘から梶川尾根を登り梅花皮小屋までの道のりでした。雨の中の登山となりましたが、不思議と心が折れることもなく翌日からの好天を信じ込んでいました。2023年9月の山行です。 […]

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