阪急沿線といっても能勢電鉄沿線は全然馴染みがありません。妙見山もお参りの山というイメージがあってこれまで足を運んだことがありませんでした。今回初めて行きましたが、とても地元の人に愛されている山ですね。
のんびりしたくて行った2024年12月の山行です。

■能勢妙見山 2024/12/7
能勢電鉄妙見口駅(8:35/10:45)妙見山(11:20/12:35)妙見口駅
1.能勢電鉄妙見口駅から初谷コースへ

川西能勢口から能勢電鉄に乗り換え、山下駅で妙見口駅行きに乗り換えました。山の中を行く様は南海高野線の極楽橋行きを思い出させる秘境列車の趣です。こんな山中に住宅街があるのですからびっくりします。やがて終点の妙見口駅に着きました。

駅前には大きなマップもありますし、道中は基本的によく整備されていて道標もしっかりあります。今回は渓流沿いの道として知られている初谷コースを選びました。

住宅街はすぐ終わり、すぐに山の中に入って行きます。この途中で自治会作成のガイドマップが張り出されていました。「自治会作成とはすごいな」と思いましたが、これはこの後も続きました。

これは炭焼き窯の跡。この辺りは超高級炭として京都の茶道でも使われる「菊炭」の発祥の地とのことです。池田の方だと聞いたことがありましたが、こんな街の間近でやっていたのですね。

台場クヌギもありました。クヌギの木を切って、炭を作ってと教科書に出てきそうな里山の風景がイメージできます。

この辺りは鉱物の産地でもあったようです。特に光風台あたりにたくさんの銅の鉱山があったとのこと。この穴は試掘後のようです。

歩いていると、小さな水性生物の採集をしているグループがいました。とても小さいガムシです。やっぱり自然が残されている証拠なのでしょう。

突然現れた現代アート!なんだこれは!
鈴木貴博さんという方の「キバとタマゴ」「あしあと」という作品です。地元の方と出会った鈴木さんがこの地にアート作品を残しました。
この地元の方々は一体どういう人たちなんでしょう。何かとても意識の高さを感じさせます。

この看板を目印に山道になります。

川の横断はありますが、どれも大したことはありません。気落ちのよい渓流沿いの道が続きます。

やがて道は右上するようになります。空がもう見えています。

斜面を登りきると車道に出ました。しばらくは車道を歩きます。

すぐに「参道口」というところから山道に再び入りました。

鳥居が出てきました。もうすぐ山頂でしょう。
2.北極星信仰の能勢妙見山へ

写真を撮り忘れたのですが、「戻り馬」という石像の馬がありました。戦中に金属製と思われて供出されたものの、石像だとわかって戻ってきた馬だそうです。それ以来、出征中の兵士の帰還を願う人がお参りするようになったとか。現代では旅行や入院から戻ることを祈願するそうです。なんで写真撮らへんかったんやろ。いいエピソードだと思いません?

能勢妙見山はホームページのトップページに次のように書かれています。
能勢妙見山は、運命を司る星の王様「北極星」をお祀りする、北極星信仰の聖地です
開運の神様、勝運の神様として知られていて、この日も参拝する人が絶えずいて、祈祷が聞こえていました。

本殿から一段上がるとなんと現代的な建物がそそり立っていました。「星嶺」という信徒会館で、星降りの伝説を象徴する建物だそうです。設計は京都大学の高松伸氏で信仰のルーツ「星」と能勢家の紋章「矢筈」をモチーフにしています。高松伸氏はキリンプラザ大阪の設計者でも有名です。



下山路は廃止されたケーブルカーを見たいと思い「新滝道コース」を選びました。途中には紅葉もあるのですが、歩きやすそうなのは、尾根道の「上杉コース」かもしれません。
3.廃止のケーブルカーを見て、里山の風景を楽しむ


やがてケーブルカーの車体が見えました。これが2023年12月3日で廃止されたケーブルカーかぁ。ちょうど1年前まで稼働していたとは、ずいぶん頑張りましたね、お疲れ様でした。



あとは妙見口駅までゆっくり歩きました。途中の風景は「これぞ里山」っていう風景でした。地元の人がこの風景をとても誇りに思っているのを感じます。ありそうでなかなかない良い風景です。
とても良い癒しのハイキングとなりました。
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