関西の雪山・3月の武奈ヶ嶽 春スキー


749から眺める武奈ヶ嶽
749から眺める武奈ヶ嶽

「ぶながたけ」と聞くと、坊村やイン谷口から登る比良山系の「武奈ヶ岳」を思い浮かべる人も多いと思います。私もその一人でした。しかし滋賀県にはもう一つ「ぶながたけ」があるのです。野坂山地の「武奈ヶ嶽」…1文字違いの「ぶながたけ」です。
若狭と琵琶湖を隔てる野坂山地のピークのひとつで標高は865m。最近では高島トレイル上のピークとして知られています。角川集落や石田川ダムから登るルートがありますが、ここでは国道303号線の杉山から登る積雪期のルートを紹介します。
雪があるか心配でしたが、「ロードネット滋賀」で杉山14cm、マキノスキー場20cm。箱館山スキー場は150cm以上でしたので、雪はあるに違いないと、思い切って行きました。しかもスキーで(笑)

■湖西・武奈ヶ嶽南西尾根BC 2025/3/9
杉山の登山口(7:30/10:00)武奈ヶ嶽(10:15/11:50)登山口

1.国道303号線杉山から登る…雪が出てくるまで辛抱

取り付きは急斜面ロープあり(下山時撮影)
取り付きは急斜面ロープあり(下山時撮影)

国道303号線の寒風トンネル手前にガソリンスタンドがあって、その横に待避所?があったので車を停めました。大阪から車で2時間ほどです。ちなみに西日本JRバスの近江杉山バス停からも近いです。しかし全く雪がありません。ロードネットの数字ってどこで測っているのでしょう。ザックにスキーをつけたおっさん(私のこと)を、通り過ぎる車の人は奇異に思ったでしょうね。
さて取り付きは白い「武奈ヶ嶽」という標識がある植林したばかりの急登から始まりました。ロープがつけられているので間違いないと思うのですが、あとでスマホアプリを見るともう少し西の尾根に軌跡が残っています。確かに踏み跡は薄かったですが。やがて鉄塔の架け替え工事現場を通ります。猫型の鉄塔ですね。

鉄塔の工事が行われている
鉄塔の工事が行われている

落ち葉が落ちているにしても踏み跡は薄めです。こんなもんかな?と思いながらスキーを担いで登ります。東側に見える尾根の上には雪が付いているのが見えます。「上まで登れば」の一心です。

全く雪がない。不安になってきた
全く雪がない。不安になってきた
シートレが続く
シートレが続く

ようやく雪が出てきました。

ようやく雪が出てきた
ようやく雪が出てきた

地図上の527まで上がると、前方が開け、雪もついています。ここでスキーをはきました。シールはつけずにウロコ板でそのまま登ります。雪が出てくるとスノーシューやワカンのトレースがありました。時々増えたりしているので、別ルートからの合流があるのかもしれません。スキーのトレースはありませんでしたけど。

2.500m以上は雪がたっぷりあった

527でスキー登行してみる
527でスキー登行してみる

なだらかな尾根が続きますが、まだ固い雪でウロコ板がきまらないところもありますが、カニ歩きをしたりしてなんとか進みます。

帰りは左手斜面を滑った
帰りは左手斜面を滑った

ちょっと傾斜が強くなると躊躇せずスキーを担ぎました。最近は無理せずに自分の力量に応じ、状況に応じた登り方を心がけるようになりました。大人になったもんです。

ここは板を担ぐ
ここは板を担ぐ

やがて傾斜が緩み、雪がたっぷりになりました。下の写真は二重稜線になっているところです。ここ帰りの滑りが楽しみです。

二重稜線になっている
二重稜線になっている

緩やかな斜面が続きます。「来てよかった」が確信に変わります。

いい尾根になってきた
いい尾根になってきた

ここも再び板を担ぎます。肩に乗せて登るのも、さほど苦にならないもんです。ザックにつけるのは面倒くさいですもんね。

770付近だと思う
770付近だと思う

振り返ると比良の山が遠くにあります。奥の山は武奈ヶ岳でしょうか?

向こうの山は武奈ヶ岳?
向こうの山は武奈ヶ岳?

749へのなだらかな斜面です。中央やや左の白いピークが武奈ヶ嶽かな?

749へのなだらかな斜面 帰りが楽しみだ
749へのなだらかな斜面 帰りが楽しみだ

3.武奈ヶ嶽は白い尾根が続くスキーに良き山

749地点に到着すると、目の前に武奈ヶ嶽が見えました。思った以上にどっしりした山容です。ルートは左下から伸びている尾根からです。

749から武奈ヶ嶽左下から伸びる尾根を行く
749から武奈ヶ嶽左下から伸びる尾根を行く

先程の尾根へ、一旦鞍部へ滑ります。少し滑れてうれしー。

749から鞍部に下りてきた
749から鞍部に下りてきた

やや細い尾根になるとすかさず板をかつぎました。途中から右の斜面と絡めながら登ってもとも思いましたが、それは帰りの滑走に取っておくことにしました。

登り切ると雪原が広がっています。東には琵琶湖が輝いています。野坂山地はまさしく若狭と琵琶湖の間にまたがる山域であることを実感します。

琵琶湖が輝いている
琵琶湖が輝いている

頂上はあと少しでした。

武奈ヶ嶽 最後の登り
武奈ヶ嶽 最後の登り

頂上からは西に三十三間山が見えます。この南に伸びる尾根も素晴らしいです。ここには風力発電の計画があるとのこと。この景観は大事にしなければならないと思うけどなあ。

三十三間山と南の稜線
三十三間山と南の稜線

北には野坂山地最高峰の三重嶽(さんじょだけ)が堂々とそびえています。

三重嶽
三重嶽

眺望をたっぷり楽しんだら、お待ちかねの滑走です。小浜の街と日本海を眼下にしながらの贅沢コースです。

小浜の町と日本海を眺めながら山頂から滑走だ
小浜の町と日本海を眺めながら山頂から滑走だ

滑走は…いいです。

山頂からの滑走
山頂からの滑走

最高だぁ〜

楽しいな〜
楽しいな〜

登りのときに目論んだように尾根の東側の斜面を絡めながらコルに降り立ち、749に登り返す。この頃になると雪が緩んできて滑りやすくなりました。

土が露出している尾根は板を担ぎ、最後、尾根西側の斜面で雪を拾って527へ下りることができました。

527へ 尾根の西側の雪を拾って行く
527へ 尾根の西側の雪を拾って行く

そこからは板をザックにつけて地道に来た道を黙々と下り、12時前に登山口に着くことができました。

残雪期の春スキーを満喫することができました。野坂山地は、この日見た三十三間山や、マキノ近くの赤坂山もそうですが、草木が生えない稜線が多くスキーに適したところが多いですね。武奈ヶ嶽は国道から上がれるのがいいし、その割に標高もあるし、スキーもできるし、もちろんスノーシューやワカンで残雪の山を楽しめるいい山だと思いました。

4.下山後は熊川宿を観光 お土産は日本酒の梵BORN

寒風トンネルを越えたら福井県小浜市で、熊川宿道の駅があるので寄ってみました。街並みは変に観光地化されてなく、素朴な味わいがあります。道の駅で越前おろしそば(¥730)を食べて、お土産に鯖寿司ハーフ(¥1,480税抜)、鯖江市の日本酒「梵」(¥1,980税抜)と小鯛の笹漬け(¥778税抜)を買って帰りました。

熊川宿の街並み
熊川宿の街並み
鯖江の日本酒 梵
鯖江の日本酒 梵

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