関西の雪山・武奈ヶ岳 JR比良駅〜金糞峠〜頂上〜北比良峠 「とりあえず武奈」公共交通日帰り雪山


コヤマノ山の頂上近く
コヤマノ山の頂上近く

武奈ヶ岳は比良山系の最高峰で標高は1,214m。日本二百名山にも選ばれています。山頂は全方角の眺望が広がり、比良山系随一の人気がある山です。雪山としてもとても人気があって、お天気の良い日には大勢の登山客が訪れます。雪のある時期の武奈ヶ岳へのルートは大きく2つあリます。

  1. JR比良駅からイン谷口、金糞峠、コヤマノ岳をへて武奈ヶ岳へ
  2. 坊村から御殿山、ワサビ峠、西南稜から武奈ヶ岳へ

2の坊村からのルートは西南稜の稜線歩きがとても気持ちが良くて超おすすめです。アクセスはマイカー利用か、大津市の予約制乗合タクシー「光ルくん号」を1時間前までに予約する必要があります。距離が短く日帰りも十分可能ですが、降雪直後のラッセルなど条件次第では登頂は厳しくなります。実際私は一人ラッセルを強いられて御殿山までが精一杯だったことがあります。

「光ルくん号」を予約するのが面倒で、とりあえず公共交通で行くという方は1のJR比良駅から登ることになると思います。青空のもと樹氷をまとったコヤマノ岳はとてもきれいで、これもおすすめの絶景です。ただし2の坊村からのルートより距離が長く、時間がかかりますので、条件次第では頂上にたどり着けないこともあります。北比良峠経由ですが最初から1泊2日で計画した時もありました。実際ラッセルを強いられるとなかなか日帰りは難しい山になってしまいます。

今回はお天気も良くて、たぶんトレースもバッチリであろう日にJR比良駅から歩いて行った山行をご紹介します。JR比良駅〜イン谷口〜金糞峠〜コヤマノ岳〜武奈ヶ岳〜八雲ヶ原〜北比良峠〜イン谷口〜JR比良駅のコースです
金糞峠へ上がる青ガレと呼ばれるガレ地は落石事故が発生したことがあり、注意が必要です。私も下りには使用せずに北比良峠からダケ道を利用してイン谷口へ下りました。

■武奈ヶ岳 2026/2/14 実歩行タイム6時間25分 距離16キロ
JR比良駅(8:10/9:00)イン谷口(9:00/10:10)金糞峠(10:20/11:15)コヤマノ岳(11:15/11:35)武奈ヶ岳(11:40/11:55)コヤマノ岳手前分岐(12:00/12:35)八雲ヶ原(12:40/13:00)北比良峠(13:00/13:50)大山口(13:50/14:35)JR比良駅

JR比良駅から歩いてイン谷口へ

比良駅からの眺め
比良駅からの眺め

JR比良駅に着いたのは8時5分。湖西線はびわ湖バレイへのスノーボーダーや家族連れでいっぱいでした。登山客も多く、比良駅で下車しない登山者もまだいて、赤坂山に登るのかなと思いました。

靴の紐を締め直して出発です。駅にはタクシーが停まっていましたが、私の前後には駅から歩く登山者の姿が。歩いても50分くらいだし余裕でしょう。
比良駅から眺める比良山系の山は上の方で雪がのぞいているくらいで「雪あるよな?」と一瞬疑ってしまいます。県道を渡って、神社横の道をすぎて、国道161号線の下をくぐり、比良川の右岸沿いにつけられた森の中の小道を進むと見慣れたイン谷口に到着しました。

イン谷口には多くの乗用車が駐車していて、多くの登山者が準備をしています。ハーネスをつけて登攀の準備をしている人もいます。
今回はストックを忘れてしまいました。いまのところは大丈夫ですが、後から苦労しないでしょうか?やや気がかりになりながらも多くの登山者に混じって歩きます。

イン谷口
イン谷口

イン谷口から青ガレをへて、金糞峠へ

堂満ルンゼの堰堤
堂満ルンゼの堰堤

30分もせずに堂満ルンゼの入り口の堰堤に着きました。先ほども触れましたが、ハーネスをつけたパーティーが何組もいました。
こんなに人気があるのだなあと感心しました。以前より多いような気がします。関西でロープを出してアイゼンで岩稜を登ったり雪面を登る練習をするには近場で良いですよね。でも2025年に降雪時のルンゼを下降していて雪崩を引き起こし、一人埋まったとの記述を読んだことがあるので、注意が必要なのはいうまでもありません。

やがて青ガレに到着しました。ここも時々落石事故があるところです。雪がついていてあまり石が露出しているとこは少ないし、まあ登りは大丈夫だろうと思いますが、下りはダケ道で下りようと思いました。

青ガレの雪は階段状だった
青ガレの雪は階段状だった

青ガレのトレース自体は階段状になっていて、なんということもありません。トレースは雪面の左側につけられています。

青ガレ上部も階段状
青ガレ上部も階段状

上の斜面に出ると雪の割れ目を小川が流れていて、春の陽気の谷間という感じでした。谷間に入って行くと雪面が谷間に広がり、V字状に大きく青い空が広がっています。気持ちのいいところです。

金糞峠まであと少し
金糞峠まであと少し

見た目ほどすぐではありませんでしたが、やがて金糞峠に到着です。駅からここまでちょうど2時間でした。いいペースです。予定通りコヤマノ岳経由で武奈ヶ岳を目指しましょう。

もうすぐ金糞峠
もうすぐ金糞峠

金糞峠からコヤマノ岳へ

金糞峠から下りたところを行く
金糞峠から下りたところを行く

金糞峠からは谷間を目指して下りて行って、奥の深谷に当たったら左へ。右は八雲ヶ原方面です。こちらもトレースばっちりで、迷うところがありません。すぐに右手の沢沿いの道をとり、途中から左岸の雪面をジグザグに登って行くと尾根の鞍部に上がることができました。

コヤマノ岳への登りは最初樹林の中
コヤマノ岳への登りは最初樹林の中

尾根はコヤマノ岳へ続くもので、緩やかに登っていきます。最初は植林の杉林でしたがだんだんと広葉樹の疎林となって、山頂近くになると空が大きく広がりました。

わー!思わず声をあげる光景です。これ霧氷の時はもっときれいなんでしょうね。この風景に見覚えがないので、もしかしたらコヤマノ岳のピークを踏んだのは初めてかもしれません。

コヤマノ山の頂上近く
コヤマノ山の頂上近く

コヤマノ岳を進んでいきますと、目の前に大きな屏風のように左右に裾野を広げた山がありました。そう、武奈ヶ岳です!

武奈ヶ岳が姿を現した
武奈ヶ岳が姿を現した

武奈ヶ岳の台形の右端に当たる頂上にはすでに大勢の人がいるのが見えます。左端にはコヤマノ岳からの登路となっていて、複数の人が行き来しているのが見えます。

最初は遠いと思ったのですが、意外と近くて急登も登り切ると坊村からの西南稜ルートと合流しました。頂上はもうすぐそこです。

急斜面を登る登山者
急斜面を登る登山者

武奈ヶ岳から八雲ヶ原、北比良峠へ

頂上は大勢の人で賑わっている
頂上は大勢の人で賑わっている

なんども雪の武奈ヶ岳に登っていますが、こんなに人が多いのは初めてです。

南にはびわ湖バレイの蓬莱山が白く輝いています。手前は登ってきたコヤマノ岳です。

左はコヤマノ岳、右は蓬莱山
左はコヤマノ岳、右は蓬莱山

西南稜からは続々と登山者が登ってきます。この西南稜は登っていてもとても気持ちがいいんですよね。人気があるのもわかります。

西南稜からの登山者が多い
西南稜からの登山者が多い

頂上を早々に引き上げてコヤマノ岳に元来た道を戻ります。コヤマノ岳の頂上手前の1160m付近で八雲ヶ原方面へ下るトレースがありました。時間も早いし、せっかくなのでそちらも見ておこうと下りだしますが、幾分踏み抜きが多いようですのでワカンをつけてみます。しかし皆さんチェーンスパイクで行かれていますし、ワカンの効果はあまりなさそうでした。

コヤマノ岳頂上手前から八雲ヶ原へ下る
コヤマノ岳頂上手前から八雲ヶ原へ下る

八雲ヶ原に着きました。ゆっくり休憩している人もいます。北比良峠へは、写真の真ん中くらいから右手の森の中にトレースがつけられています。

八雲ヶ原
八雲ヶ原

北比良峠へは小さな沢そいの木漏れ日の中のトレースを辿ります。樹林の中にテントを一張り見かけました。イン谷口から北比良峠を経由してこの辺りで幕営したことを思い出しました。あの時はトレースがなくてずっとラッセルしていたのだなあ。

北比良峠へ
北比良峠へ

短パン!の外国人パーティーと前後しながら北比良峠に到着しました。どうして外国人って薄着が平気なんでしょう?夏山でも短パンTシャツ姿を見かけますが雪山では初めてです。この日が3月下旬並みの暖かさだとしても…根本的に身体の作りが違うのですかね?

北比良峠でも幕営している人がいましたし、琵琶湖を見下ろしながらゆっくりされている方もいました。私はゆっくりすることができないタチなので、羨ましいです。ホントに。

北比良峠
北比良峠

北比良峠でワカンを外し、13時に勝手知ったるというか、何度も利用しているダケ道を駆け下ります。あっという間に大山口に到着して、朝よりもグッと雪の溶けた道をイン谷口まで。さらに14時35分に比良駅に到着し14時39分の湖西線に乗り込みました。

天気もいいし、トレースもバッチリな好条件での武奈ヶ岳登山でした。あんまり色々と考えないでいい登山もたまにはいいもんです。


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