
八幡平と岩手山を結ぶ稜線は裏岩手と呼ばれ、派手さはありませんがその分静かな山行が味わえます。ここでは冬の網張温泉スキー場の樹林帯のコースを利用したBCコースをご紹介します。天気がよければ稜線まであがって大松倉山や三ツ石山まで足を伸ばしても良いでしょう。岩手山の大眺望も楽しめるそうです。
実際に私たちが現地へ行ったときは寒波が来ていて好天には恵まれませんでした。でもそんな悪天時の手持ちの駒ルートとしても価値はあるのではと思い報告しますね。ただしスキー場管理外ですし、れっきとした山岳エリアですので、十分な装備と経験者の同行が必要ですのでご注意ください。
■裏岩手・大松倉山手前までBC 2025/2/11
網張温泉スキー場第2リフト(9:20/10:55)大松倉山手前(11:00/12:10)網張温泉スキー場スキーセンター
1.網張温泉スキー場からリフト2つ乗り継ぐ
前日は秋田駒ケ岳で八合目の避難小屋までが精一杯でした。東北最終日のこの日も天気は悪いのですが、樹林帯で風雪の影響をあんまり受けないところ、しかもあんまり時間を取られないところをと網張温泉スキー場までやって来ました。

ツアーコースに出るには、第3リフトまで登って稜線にでてしまう方法もあるようですが、今回は第1、第2リフトを乗り継いで、そこからツアーコースに出ることにしました。リフト代は2回で1,200円です。
ちなみにシニア割は50歳以上一日4,500円、4時間券3,500円でした。3回券1,500円というのもありました。

第2リフトをおりて左のコースを行くと右手にゲレンデコースへの連絡道のようなところがあり、そこで身支度を整えました。
ゲレンデをシール登高で上がり、左手に伸びる双子林間コースに入ります。登るときは人影もなく、真ん中を堂々と歩いていたのですが、下山するときに通ったときにはビュンビュン、スキーヤーが滑走していました。ゲレンデコースですのでご注意くださいね。

昔のツアーコースの標識がところどころに木に付けられています。

やがてピンクのテープが「これでもか」と固め打ちされているところがありました。地図とGPSを確かめて「おそらくここがツアーコースの入り口だろう」と足を踏み入れます。

途端に膝までのラッセル!ルートにはまだ標識があります。下の写真の真ん中に標識があるのがわかるでしょうか。
1,250m地点の高さ10mほどの急斜面をラッセルしていると、3人パーティーが追いついてきました。何度も登って、ルートを熟知されているようです。あっさりとトップを譲りました(笑)

急登を登り切ると木立が低くなって空が開けました。この辺りからは標識は見なくなり、そのかわりテープが導いてくれます。ほぼ上り下りがなくトラバースするようなルートです。

稜線に出るまでのこのあたりは視界がないだけに少し地形が難しいなと感じました。3人パーティーがトレースをつけてくれるので安心なのですが、初見だともう少し位置確認を頻繁にしなければならないでしょう。

稜線上の1,318地点の西側の鞍部に出ます。視界は悪いままです。風も吹いています。緩やかな起伏を越えて行きます。3人パーティーは早くて時々ガスの中に見えなくなりそうです。
大松倉山の手前まで来ました。3人は山頂は目指さずに左右の谷にドロップするようです。

あと30mも登れば山頂のはずですが、3人によると「大松倉山は稜線が狭く、南側が切れていること、風は強いし視界が効かないので危ない」とのこと。
元々稜線に出て風雪次第で先の行程(大松倉山や三ツ石山)を考えるつもりでしたが、それを聞いて撤退を即断しました(笑)それに、直後に突風で転倒もしてしまいました。こんなことは初めてです。

いくつか登り返しがありますが、ウロコ板の私はシールをとって滑走に移ります。脛くらいの深さのパウダーで、ゆる~いターンが気持ちよかったです。


ここからはもと来た道をなぞるように帰り、やがてゲレンデに出て(ここで双子林間コースの存在を知った)、スキーセンターに下り立ちました。
3.下山後は網張温泉、仙台空港のラーメン「だし廊」
下山後は駐車場からすぐの網張温泉温泉館に入りました(600円)。乳頭温泉鶴の湯とよく似た匂いでよかったです。

そこからは東北道を車で移動し仙台空港へ。空港では搭乗口側のラーメン屋「だし廊」で貝だし塩ラーメンを食します。1,200円。普段は食べないラーメンのお値段ですが、自分に「お疲れ様」の気持ちを込めていただきました。

天候が悪くて思ったようにはいきませんでしたが、それでも雪の中で過ごせて楽しかったし、東北のBCスキーは雪もいいし、温泉もいいし、食べ物美味しいし最高です!
↓ランキングに参加しています。クリックしていただけると嬉しいです!

登山ランキング
コメントを残す